日本の一次産業の現状と課題

Current Situation and Issues of Japan’s primary industry

農業の現状

①化学肥料が使われている農地の未来は・・・

化学肥料や農薬が使われた畑の未来は、土壌劣化した休耕地となっていく
農地への回復が難しい
荒廃地となり、隣接する農地に対して悪影響をを及ぼす

②化学肥料をなぜ使用するのか・・・

化学肥料を使って、売れる対象である見た目が綺麗な野菜や果物を作ることが目的なのである。
しかし、重要なのは、安心安全である。

③稼げない農業では、若者が離れていく

気候変動の影響が大きい路地農業では、収入になりがたく、収入につながらない農家の後を継ぐことが難しい。
その後は、高齢化社会が進み、離農してしまい、荒廃地となってしまう。

④農地の集積の取り組みや、スマート農業が進んでいかない日本の現状

大型機械や管理システムなど、多額の資金が必要になる。
気候変動により路地栽培の安定収入が見込めない。
ハウス栽培は、初期投資にかかる費用やエネルギーコストが大幅にかかる。
戦後の農地改革が、小農を作ったことで農地が分散して集約が難しい
兼業農家は農地を手放さない。

畜産業の現状と課題

①環境問題と切り離せない畜産業

家畜排せつ物による悪臭、水質汚染・・・処理方法は積み上げるだけの「野積み」や地面に穴を掘って溜めておく「素掘り」で不適切な処理や管理となっている畜産業が多い
家畜のゲップから発生するメタンや一酸化二窒素による地球温暖化
 ※メタンはCO2の25倍、一酸化二窒素は、CO2の298倍の地球温暖化効果を持つ。

②ウクライナ情勢による影響やコロナ禍の輸入規制により飼料が高騰し、畜産業経営の逼迫を余儀なくされている。

牛肉1kgを生産するのに穀物13kg、豚肉1kgでは7kg、鶏肉では4kgが必要であるとされる。
大量の飼料を供給するために、家畜の放牧地や飼料の生産を行う農地開拓が進むことで、環境への影響が懸念される。

③後継者不足

生き物の管理という点で休日の取りづらさから、後継者不足で悩む業界である。

漁業の現状と課題

 
①地球温暖化による気候変動が、海洋生物の生態系の構造まで影響を与えている。

海水温の上昇で資源が北上してきた。
日本は資源管理をしてこなかったことが致命的であり、水産資源の枯渇が問題となっている。
それに加えて、「漁師は体がきつくて稼げない」職業との認識が相まって、慢性の人手不足となってしまった。
遠洋漁業は制度の変化(二百浬体制の確立)で漁場がなくなった。
沖合漁業でも資源変動が起こり、漁獲量が減少した。
水産資源の管理が重要になってきた。

②採捕漁業に代わる養殖業のデメリット

エサ代がかかる。
管理費が掛かる。
養殖は病気が発生しやすい。
病気を防ぐために、抗生物質を与えることがある・・・人体に影響(人間の抗生物質に対する耐性)
成長を促すため、エサにホルモン剤の投与が行われている・・・人体に影響

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